子どもの障害や病気は多岐にわたりますが、どうしてもほかの子どもと同じ教育が受けられなかったり将来できることの幅が狭まったりしてしまうのが現状です。
さらに深刻なことは、重い障害を抱えた子どもを預ける方法が非常に少なく、保護者の方がうつ病になってしまったり過労で倒れてしまったりするケースも珍しくありません。
そのような状況のなか、ぜひ寄付をすることで少しでも力になりたいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
寄付をすることで、実際にどのような場面で活用されるのか?また寄付を受け付けている信頼できる団体について紹介します。
寄付をすることで障害児・保護者の方がどのような支援が得られるのか?
寄付をすることは非常に尊い行動であり、助け合いの輪を広げるとても大切な行為です。
しかし、できれば自身の寄付によってどのような場面で助けになっているのか?寄付した金品や物品の行き先について知っておくとより有意義な寄付ができるでしょう。
寄付された物品や金品が、どのような点で活用されるのか紹介します。
障害児を受け入れる保育園の運営支援
通常の保育園とは異なり、障害児の受け入れを行っている保育園があります。
数は非常に少なく、また自治体の補助や支援のみで何とか運営を続けている施設もあります。
ご寄付いただいた物品や金品は、障害児を受け入れている保育園の運営資金に充てられ、また物品も子どもたちが遊ぶためのおもちゃや日用品として使われます。
障害児の日常的なケアに使用される衛生用品や日用品の提供
子どもが抱えている障害の種類によっては、常に包帯やカテーテルなどの医療器具や、シップや注射針などの消耗品を多く必要としています。
医療機器や消耗品を寄付することで、多く必要としているご家庭へ送られたり、金品の場合は医療器具や消耗品をご家庭へ配るため購入に充てたりして活用されます。
消耗品や医療器具は新品で清潔な物が求められますが、障害児のお子さんを抱える保護者や保育園、医療施設が開設しているブログなどに、「ほしいものリスト」が掲載されていることがあります。
そこには現在特に必要としている物品が書かれていますので、物品を代わりに購入して寄付してあげることで、大変喜んでくれるでしょう。
保護者の代わりに障害児をケアする専門スタッフの研修支援
障害児のお子さんをケアするスタッフや医療スタッフ、保育園やその他施設のスタッフは、圧倒的に人手が足りていません。
理由は労働条件の悪さと、資格を取得するまでにかかる時間の長さにあると考えられています。
障害を持つお子さんをケアするには、体力と精神的なタフさが求められますが、労働の内容と比較すると、賃金は高い方ではありません。
また障害児をケアするための資格を得るためには、研修や講習への出費と長い時間を要します。
そのためご寄付いただいた場合、専門スタッフの研修支援に充てられます。
またスタッフの賃金を向上させるための取り組みや活動に対しても支援できるでしょう。
遠回りにはなりますが、少しでも支援を続けることで、専門スタッフの人手不足解消につながるのです。
現状における障害児と家族の課題
寄付することで、具体的にどのような場面で活用されるかご紹介しました。
次に、障害児と保護者が抱えている課題についてフォーカスします。
現状抱えている課題を知ることで、自身がさらにどのような場面において助けになってあげたいかを明確にできるでしょう。
また興味のある課題がありましたら、さらに調べて適切な場所へ寄付されることをおすすめします。
医療的ケア児の社会的孤立
生まれつき重度の障害を患っており、常にベッドで寝たきりの状態になっているお子さんがいらっしゃいます。
たとえば飲み込んだり吐き出したりする力がないため、たんの吸引が必要だったり筋肉の発達不全により歩けなかったりする子ども、また人工呼吸器が手放せない子どもなど症状はさまざまです。
医療的ケア児とは、このように日常生活においても常に医療的なケアが必要な子どもたちをさし、全国で約2万人いるとされ、年々増加傾向にあります。
医療的ケア児は、産まれてすぐのころは保護者や病院の管理下のもと献身的なケアが受けられますが、成長するにつれて保護者のケアが受けられなくなったり、学校へ行くことができなかったりします。
その結果、周囲の人間と接する機会が失われて社会で孤立した状態になります。
このような障害児による社会的孤立が、大きな問題となっています。
24時間体制のケアが必要
人工呼吸器の装着やたんの吸引、そのほか自立できる状態ではない場合、保護者によって24時間体制でつきっきりのケアが必要になります。
医療器具にトラブルが生じた際や、お子さん自身に何かあったときなど、すぐに対応できるよう片時も目を離すことはできません。
それどころか外出したり睡眠をとったりすることもできないでしょう。
そのため保護者が仕事を辞めて、ケアに重点をおいた生活をせざるをえないケースが非常に増えています。
障害児のケアももちろんですが、保護者自身のケア不足も大きな社会問題になっています。
医療費が増えるにもかかわらず保護者が仕事を辞めることで、経済的に困窮し、両親の離婚や家庭環境の悪化など悪循環に陥るケースが相次いでいます。
そのため、障害を抱える子どもの保護者を対象としたメンタルヘルスや、代わりにケアや育児を行ってくれるスタッフの育成が急がれています。
入園できる保育園がない・預け先がない
障害の内容や重さにもよりますが、障害児を保育園に預けるためには専門の知識を兼ね備えたサポートスタッフが必要です。
また相応の設備も兼ね備えている必要があるでしょう。
そのため通常の保育園へ預けることは非常に困難で、断られるケースが多々あります。
実際に障害児を受け入れてくれる保育園は存在するものの、必要としている児童の数に対して保育園の数は全く足りていないのが現状です。
厚生労働省が作成した「保育を取り巻く状況について」によれば、ニーズが多いことから障害児を受け入れる保育園の数は年々増加して入るものの、障害児の数と比較をすると、まだ圧倒的に足りないことが分かります。
出典:厚生労働省 保育を取り巻く状況について 障害児保育の概要(https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000784219.pdf)
預け先がない場合、保護者は仕事を辞めなければならず、多くの家庭が経済的な困窮に陥ることが予想されるでしょう。
障害児の将来的な自立の困難さ
自立とは、障害者が障害を持たない人と肩を並べて生きていくこと、献身的なケアなしで自分の力で生きていくことを表すことが多いです。
重度の障害を持つ子どもが、保護者や医療の献身的なケアなしに生活することは非常に困難であり、必要な教育が受けられないほか、仕事に就いてお金を稼ぐことも難しい場合があります。
現在は、障害者権利条約の確立と整備のおかげで、障害の有無にかかわらず雇用を確保したり平等にサポートやサービスを受けたりできる体制が整いつつあるといえるでしょう。
しかしまだ万全とは言いがたく、障害の度合いや種類によっては選択肢の幅が大きく狭まっている場合もあります。
自身が先に亡くなった場合、障害を抱えたお子さんが将来どのように生活していけばよいのか不安に感じる保護者の方も多く、相談するための窓口が自治体によっては少なかったり整備されていなかったりする課題があります。
通える学校がなく教育を受けさせることができない
障害児を受け入れてくれる学校が少なく、他の子どもと同様の教育を受けさせることができない家庭が増えています。
さらに受けさせることができるものの、教員不足により必要十分なケアが受けられないといったケースもあります。
実際に学校を中退し、特別学級や専門の学校への通学を希望しているものの、申込者が多く入学できないお子さんもいらっしゃいます。
そのため途中の学年から不登校の状態を継続している状態に陥っているのです。
満足に教育を受けさせることができない場合、将来叶えたいことや夢の選択肢が大きく減るだけではなく、仕事に就くことも難しくなります。
障害児へのご寄付なら「いいことシップ ― ECO to SHIP ―」へ!
「いいことシップ ーECO to SHIPー」は、一般社団法人「いいことファーム」が運営している非営利団体です。
すべての子どもが平等に教育を受けて健やかに成長できるよう、子どもに関連した設備の支援や寄付を行っています。
「いいことシップ ― ECO to SHIP ―」とは?
「不用品の寄付で子どもたちを支援」をモットーに、神奈川県相模原市を中心に、日本全国で4ヶ所の集荷センターを持つ子どもを対象とした支援を行うための非営利団体です。
2024年にてご寄付いただいた金額が総額2,000万円を突破し、多くの企業様やサポーターさんから積極的に支援を受け付けております。
ご寄付を受け付けているものは主に、ご自宅にねむっている不用品です。
不用品をフリーマーケットやバザーで販売してお金に換え、売上金を子どものための施設や団体に活動資金として寄付しております。
お金ではなく不用品をご寄付いただくことで、サポーターのみなさまにもより支援の輪の中に入ってもらうことができます。
またご寄付いただける主な物品には下記の物がございます。
・おもちゃ
・ぬいぐるみ
・ベビー用品
・ファッション雑貨
・キッチン用品 |
・食器
・衣類
・楽器や音響機器
・アウトドア用品
・スポーツ用品 |
・自転車
・置物
・小型家電
・家具
・工具や農機具 |
・雑貨、その他 |
一方で、下記に当てはまるものは受け付けておりませんので、誤って送ってしまわないようご注意ください。
・食品、液体
・布団、寝具、ベッド、カーテン、カーペット
・食器
・紙皿、紙コップ等の使い捨て食器
・割れている食器 |
・制服・作業着の同種大量
・両足揃っていない靴
・合皮が剥がれているバッグ・かばん、靴
・使用済みの下着、肌着、靴下、タオル、ストッキング、ハンカチ
・着物 |
・オムツ
・化粧品
・雑誌
・ビデオテープ
・スプレー缶 |
・日本人形
・石で出来た置物
・植木鉢
・スキー、スノーボード
・梅酒用の瓶、漬物石 |
・全自動洗濯機、二層式洗濯機
・一部の小型家電 |
送ることができるものと出来ないものについては、下記の詳細をご覧ください。
送ることができるもの
「いいことシップ ― ECO to SHIP ―」が多くのサポーターや企業から信頼される理由
当団体は、不用品で子どもの支援を行っている団体のなかで唯一、活動実績や寄付金額の詳細をインターネットなどで公開しております。
寄付をした際の明細や、寄付先の団体名など細かく公表しており、活動実績もご寄付いただいた団体名と共に公開しております。
またご寄付いただく際の手間も費用もほとんど発生しません。
発送していただく際は送料をご負担いただきますが、集荷センターにお持ちいただけましたら費用は一切発生しません。
段ボールに不用品を詰めて、ご希望の場所へ発送するだけです。
ご寄付いただく方法
当団体へ物品をご寄付いただく際は、下記の2種類の方法からお選びいただけます。
・日本全国の4か所の集荷センターへ送る
・日本全国の4か所の集荷センターへ直接お持ち込みいただく
集荷センターは、札幌・大阪・神戸・横浜にあるため、最寄りの集荷センターへお送りください。
お送りいただく際の事前のお申し込みや予約は不要です。
その際はお手数ですが、送料のご負担をお願い致します。
また集荷センターへ直接お持ち込みいただくことも可能で、お持ち込みにかかる費用は一切ございません。
その際は事前にお申し込みをお願いしておりますので、お電話・メール・LINEのいずれかの方法でお願いします。
まとめ
障害を抱える子どもと保護者の方を支援するための方法や、現状抱えている課題について解説しました。
障害の有無にかかわらずすべての子どもが平等に教育やサポート、サービスが受けられる社会を実現させるためには、問題に対して関心を持ち、寄付や支援を続けることが必要不可欠です。
「いいことシップ ― ECO to SHIP ―」では障害児を持つご家庭への支援や寄付の活動を行っております。
下記よりぜひ、これまでの活動実績をご覧ください。
【公式サイト】いいことシップ ECO to SHIPはこちら。
いいことシップについて
不用品を段ボールに入れてお近くの集荷センターに送るだけ。
届いたお品物を販売して現金を捻出し、子ども達を支援する各種団体へ寄付いたします。
不用品の寄付で、寄付の実績を公表している唯一の団体です。
サービスについてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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