「子どもの貧困」という言葉がニュースやメディアなどで報道されるようになりました。
海外・国内問わず深刻化している「子どもの貧困」に対し、自宅にねむっている不用品を寄付することで助けにならないかとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
今回は、子どもの貧困とは何か?について解説し、モノを寄付するとどのような形で子どもの助けとなるのかについて紹介します。
また不用品の寄付先としておすすめしたい、貧困に悩む子どもの支援団体を2つ紹介しますので、寄付をしたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。
子どもの貧困とは?
子どもの貧困とは、極度の貧困状態のなかで生活している子どものことを表しており、世界には貧困とする定義が複数存在します。
なかでも世界銀行が定めた「国際貧困ライン」は、1日2.15ドル未満(日本円で約344円)で暮らしている子どもとしています。
※2022年に改定
※日本円は1ドル160円で換算
そしてユニセフ(国連児童基金)と世界銀行の報告書「国際貧困ラインでみる子どもの貧困の世界的動向」によれば、国際貧困ラインに該当している子どもが世界に約3億3,350万人いるといわれています。
2013年から2022年までに約5,000万人減少したものの、新型コロナウイルスの経済的影響から、予想より3,000万人ほど減少した人数が少なかったとのこと。
出典:公益財団法人日本ユニセフ協会 SDGs CLUB(https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/1-poverty/)
また子どもの貧困問題は海外だけの問題ではなく、日本国内においても深刻化しています。
日本国内においては、子どもの貧困にあてはまる基準に「相対的貧困」と「絶対的貧困」があり、それぞれ下記の基準が定められています。
相対的貧困 |
・18歳未満の子ども
・等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割った所得額)の中央値の半分以下で生活している世帯 |
絶対的貧困 |
・18歳未満の子ども
・生きていくうえで必要な「衣・食・住」の確保が困難な状態にある |
2019年の時点では「相対的貧困」のなかで生活している子どもが13.5%いることが分かり、7人に1人の子どもが貧困状態にある計算です。
2012年の16.3%より減少したものの、依然数値が高い状態であるといえるでしょう。
なぜモノを寄付することが子どもへの助けとなるのか?
個人や企業から不用品の寄付を受けることで、「子どもの貧困」問題の解決につなげる団体や活動があります。
具体的に、受け付けた寄付品がどのように活用されるのかについて、主な用途や寄付を受けたモノの行き先について解説します。
※団体によって不用品をどのように取り扱い、役立てるかが異なります。
寄付されたモノを売却してお金に変えるため
寄付として受けた不用品をリユース・リサイクルしたり国内・海外へ販売したりして、売上金を得ます。
そして得た売上金を子どもの貧困活動に充てたり、団体へ寄付したりすることに役立てます。
また「一般社団法人いいことファーム いいことシップ -ECO to SHIP-」では、モノの寄付を個人・企業問わず受け付けており、段ボール1箱につき100円を指定の団体へ寄付しております。
不用品を国内外の企業様へ販売して、得た売上金から、ご寄付いただいた段ボール数×100円を捻出します。
ちなみに2024年3月は、総額30万7,900円を「日本赤十字社」含む16団体へ寄付致しました。
詳細はぜひ下記の実績よりご覧ください。
寄付のご報告2024年03月度
モノを必要としている子どもが使用できるため
寄付されたモノを直接子どもの支援団体へ送って使用してもらいます。
文房具やおもちゃなどの子供用品を積極的に受付けており、集まったモノは児童養護施設や海外の学校へ送られ、現地で生活したり勉強したりする子どもが使います。
子どもの支援団体の中には、助成金を受け取らず完全に寄付やボランティアで活動している施設もあるため、その施設や団体に対しては食器や日用品、家電製品なども喜ばれるでしょう。
地元に子どもへの支援活動を行っている団体や、応援したい団体がいる場合は、公式サイトからぜひ寄付を申し込んでみてください。
子どもの健康を支えられるため
不用品の多くは、長期的に保管できるモノであることが条件ですが、「子ども食堂」では余った食材の寄付を受け付けている場合があります。
子ども食堂とは、地元や地域の子どもたちが安心して食事を摂ることができる場所であり、自治体が運営していることもあれば、地元の飲食店がボランティアで開いていることもあります。
経済的な理由により満足に食事が摂れない子どもや、親が忙しくて家庭での食事が確保できない子どもたちを対象にしています。また、子ども食堂では食事だけでなく、勉強や遊びの場としても利用されています。
子ども食堂の多くはボランティアのため、食材の確保も自治体や飲食店内のみで賄われている場合がほとんどです。
そのため自宅で余った食材や、まだ食べられるにもかかわらず手を付けることのない食材などの寄付を受け付けているところがあります。
子どもが口にするものなので、賞味期限や安全性など厳しい基準が設けられていることもありますが、余った食材があればぜひ問い合わせて寄付を検討してはいかがでしょうか?
貧困に悩む子どもにとって必要なモノとは?
不用品を寄付するなら、できるだけ子どもや支援団体スタッフが必要としているモノを送りたいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
実際に、貧困状態にある子どもたちがどのようなモノを必要としているのか下記にまとめました。
乳児院 |
紙おむつ、粉ミルク、子ども用衣類 |
児童養護施設 |
絵本、子ども用衣類、ランドセル、文房具、スポーツ用品 |
子ども食堂 |
お米、ペットボトル飲料、スナック菓子、ペーパータオル、食器用洗剤 |
発展途上国などの学校 |
文房具、子ども用衣類、手洗い石鹸、毛布、高性能テント |
必要とされているモノの多くが消耗品です。
寄付したいと思った団体を見つけたら、団体の公式サイトなどで「特に不足している物」や「欲しい物リスト」などが掲載されている場合があるため、確認して送りましょう。
また公益社団法人セーブザチルドレンが、18歳から80代までの人を対象に子どもの貧困についてアンケート調査を行いました。
その際、アンケート内において「子どもが持つべきであるモノとは?」という問いに、「新しい洋服」と回答した子どもは少なかったことが分かりました。
出典:公益社団法人セーブザチルドレン 3万人アンケートから見る子どもの貧困に関する意識(https://www.savechildren.or.jp/news/publications/download/ishiki_hinkon202006.pdf)
子どもの支援施設の多くが子ども用衣類を必要としていますが、新品でなくとも、破れや汚損がひどくない限りは寄付しても問題がない場合がほとんどです。
子どもを貧困から救うために寄付できるモノ
もちろん、さきほどご紹介した物品以外のものでも寄付を歓迎している団体もあります。
子どもの貧困という課題への解決に取り組む団体が多く存在し、働いているスタッフにも多くの人の協力が不可欠です。
事務処理に使用する日用品や家電製品などを寄付することでも、子どもの貧困を助けることにつながります。
たとえば「一般社団法人いいことファーム いいことシップ -ECO to SHIP-」では、下記の不用品の寄付を受け付けています。
上記のほかにも、小型家電・家具・工具や農機具・雑貨類などもご寄付いただけます。
衣類などは、記名があっても問題ございません。
またすべての物品において基本的には新品でなくとも問題ございませんが、汚損や破損が激しいモノはご寄付いただけません。
バザーやフリーマーケットに出品できるモノかどうか?を基準にされると判断しやすいかと思います。
そして自宅の不用品をご寄付いただいた場合、段ボール1箱につき100円を「子どもの貧困」解決に臨む団体へ寄付させていただきます。
不用品の詳細については、下記よりぜひご覧ください。
送ることができるもの
モノを寄付する方法
ご自宅にねむっている不用品をご寄付いただける際、モノの送り方について解説します。
送り方は各支援団体により異なりますが、例として「一般社団法人いいことファーム いいことシップ -ECO to SHIP-」におけるモノの送り方を2種類ご紹介します。
【不用品を発送する】 ※送料はご寄付される方のご負担となります
〇 寄付いただけるモノを段ボール箱へつめて梱包する
※食器などの壊れやすい物は、破損しないよう梱包材などでお包みください
〇 全国に4か所ある集荷センターのうち1つを選び、宛先の住所へ発送する
【不用品を事務所へ持ち込む】 ※ご寄付をいただける際の料金は発生しません
〇 ご寄付いただけるモノを段ボール箱へつめて梱包する
※食器などの壊れやすい物は、破損しないよう梱包材などでお包みください
〇 全国に4か所ある集荷センターのうち1つを選ぶ
〇 あらかじめ「0120-976-329」へ持ち込み予約をする。予約の際には下記についてお伺いさせていただきます
― 持ち込み日時
― 持込される集荷センター名
― 持込されるモノの種類
― 箱数
※電話受付時間: 10:00~16:00
〇 予約をした集荷センターへ、モノを持ち込む
寄付で「子どもの貧困」への解決を支援できるおすすめの団体
世界には、「子どもの貧困」問題に正面から向き合い、課題解決に取り組んでいる団体が多く存在します。
なかでも個人で不用品を寄付しやすく、かつ実績や情報を公開している信頼できる団体を2つご紹介します。
公式サイトをご覧いただき、理念に共感したり応援したいと感じたりした団体へ、ぜひ不用品をご寄付ください。
一般社団法人いいことファーム いいことシップ -ECO to SHIP-
「不用品の寄付で子ども達を支援」をモットーに2018年に設立されました。
公式サイト内で寄付した金額や寄付した先をすべて、明細まで公表している唯一の団体です。
不用品をご寄付いただく際も、発送する際の送料のみで手数料などはいただきません。
おもちゃやベビー用品をはじめ、日用品や家電製品など食品を除いたほとんどのモノをご寄付いただけます。
不用品の送り方は、全国4か所にある集荷センターへ発送していただくか、お持ち込みによる寄付も歓迎しております。
ご寄付いただいた不用品については、段ボール1箱につき100円を子どもの支援団体へ寄付しておりますが、寄付先をご自身で選んでいただくことが可能です。
当団体の公式サイトをご覧いただき、応援したいとお考えの団体がございましたら、ぜひお申し付けください。
認定特定非営利活動法人キッズドア
2007年に事業を開始して以来、主に日本における貧困家庭で悩む子どもの支援に取り組んでいる団体です。
全ての子どもに学ぶ場を届ける・困窮する子育て家庭を支える・子ども達の機器を社会に伝える、という3つのアプローチを軸に活動しています。
運営や困窮している子どもへの支援のため、お金や本・ブランド品・DVD・ゲームを寄付していただけます。
(物品は、換金して得た収益金を活動費や子どもの支援に充てられます)
寄付を行う方法は、クレジットカードやふるさと納税、携帯料金の支払いと同時に寄付するなどさまざまな種類があります。
子どもの教育に力を入れており、ボランティアによる学習指導や体験活動の実施など、組織全体ですべての子どもを支え、学ぶ場を提供しています。
まとめ
「子どもの貧困」は、当事者だけでなく私たち社会全体が向き合い取り組むべき問題です。
直接子どもたちを助けることはできなくとも、子どもを支援している団体を助けることで間接的に子どもを救うことにつながります。
自宅の不用品は捨ててしまえばゴミになってしまいますが、まだ使用できるモノならば、寄付することで多くの人の助けになるため、ぜひ寄付をしましょう。
「一般社団法人いいことファーム いいことシップ -ECO to SHIP-」は、ご自宅にある不用品の寄付を随時受け付けております。発送だけでなく、持ち込みによる寄付も歓迎しております。
そして当団体は、できるだけ多くの方から信頼を得て納得のうえでご協力いただきたいとの考えから、ご寄付いただいたモノや寄付先などすべて情報を公開しております。
私たちの活動内容や実績について、下記よりぜひご覧ください。
【公式サイト】「いいことシップ ECO to SHIP」はこちら
いいことシップについて
不用品を段ボールに入れてお近くの集荷センターに送るだけ。
届いたお品物を販売して現金を捻出し、子ども達を支援する各種団体へ寄付いたします。
不用品の寄付で、寄付の実績を公表している唯一の団体です。
サービスについてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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