世界中で大きな問題となっていることの一つに難民問題が挙げられます。
戦争や紛争により祖国を追われた人たちが大勢おり、必要最低限の生活がままならないがために命を落とす人が後を絶ちません。
日本は独自の言語を使い島国であるがゆえに、難民問題に対する問題意識が薄く、自国へ受け入れている人数も海外より大幅に少ないといわれています。
しかし、世界の問題であるとはいえ私達にもできることがあります。
その一つがお金や物品の寄付であり、当事者が本当に必要としていることに活用してもらうのです。
今回は、難民支援のために寄付をする方法や集まった寄付の用途、おすすめの寄付先について解説します。
生活や迫害に苦しんでいる難民の人へ、少しでも助けになりたいと思った方は、ぜひ参考にしてください。
【2024年版】寄付することで解決したい難民問題について
寄付をする前に、難民問題について簡単に説明いたします。
問題の内容や難民認定を受けた人の人数は年々大きく変化しており、かつ複雑化しています。
少しでも知識を持つことで、難民問題に対する理解を深め、より親身になって考えられるでしょう。
難民は世界にどれほどいるのか?
出典:国連UNHCR協会 日本 国連UNHCR協会 https://www.unhcr.org/jp/global-trends-2023
国連UNHCR協会の調査によると、2023年時点で約1億1730万人が家を追われ避難民として生活しているとのこと。
人数は12年連続で増加しており、日本とほぼ同じ人口の難民がいることがわかります。
また2018年から2023年の間に、年間で平均34万人もの子どもが難民として生まれています。
ただし難民として認定されていない人や、祖国への強制送還を恐れ、隠れて生活している人もいると想定した場合、実際にはより多くの難民がいると指摘する声もあります。
自国へ安全に帰ることができた人もゼロではありませんが、割合は非常に少なく、多くの人が祖国へ帰れなかったり無国籍だったりする人がほとんどです。
なぜ難民が出るのか?
難民が出る原因は、一つの大きなことから複雑に重なり合った複数のことまでさまざまです。
しかし主な原因は大きく分けて下記であるとされています。
― 戦争、紛争
― 革命、クーデター
― 自然災害、人災
特に戦争や紛争においては最近起こったものは少なく、数十年または数百年も前から継続している戦いもあります。
そのため避難民のなかには、なぜ自身には国籍がないのか?なぜ難民キャンプでの生活を余儀なくされているのかわからない人もいらっしゃいます。
戦争や紛争が落ち着き祖国へ帰れたとしても、仕事がなく生活が苦しかったり他民族から迫害を受けたりする人も少なくありません。
難民が抱えている課題
難民が抱えている課題や問題は非常に多く、特に下記においては年々深刻化しています。
◆食糧不足・栄養不足
世界中に点在している難民キャンプには、国連や特定の法人より一定の食料が支給されます。しかし増加する難民の数に追いつかず、食糧不足が深刻化しているのが現状です。さらに生活費を稼ぐため、配られた食料を他人へ売る人が相次ぎ、本人や子供の栄養失調もあわせて深刻化しています。また攻撃の被害がおよばない場所といえば、水がなく生活するには非常に過酷な環境の場所であることがほとんどです。そのため水不足に悩まされる難民キャンプも少なくありません。
◆衛生環境の悪化
難民キャンプにおいて重要なことの一つに清潔なトイレの設置と汚水処理があります。この2つを適切に満たすことで病原菌のまん延を防ぎ、衛生状態を良好にします。しかし受け入れ難民が一度に増えることで不法投棄が起こり、衛生環境が悪化する恐れがあります。
◆女性や少数民族への差別・暴力
難民のおよそ8割は女性と子どもです。難民キャンプでは経済活動が禁止されていることから、仕事がない男性から暴力を振るわれることがあります。また女性や子どもが水汲みのため夜間に外出したところ、強姦などの性暴力被害を受けることもあります。さらに難民キャンプ内での少数民族同士の対立や迫害もなくなってはいません。
◆子どもの教育
難民キャンプを含め、現代の価値観を見直して問題を解決する希望となるのが子ども達です。そのため子どもへ正しい教育を受けさせることが非常に大切とされています。また難民キャンプでも頻繁に行われている人身売買や性的搾取の被害に合わせないためにも正しい教育が必須です。正しい教育は子どもの生活と命を守る行為ですが、人手不足により難民キャンプ内からボランティアを募っているのが現状で、教育の質や機会の頻度に問題があるとされています。
日本の受け入れる体制はどうなっているのか?
日本は、難民に対する問題意識と受け入れが世界から見て非常に希薄と言われています。
その根本的な要因は、隣国と接していない島国であることと言葉の壁にあるといわれていますが、少しずつ見直されてきています。
しかし2023年における日本の難民認定者は303人であり、認定率は3.8%です。
ほかの主要国と比較しても、まだ圧倒的に少ないことが分かるでしょう。
出典:認定NPO法人 難民支援協会 日本の難民認定はなぜ少ないか?-制度面の課題から https://www.refugee.or.jp/refugee/japan_recog/
認定率の少なさは、受け入れる数が少ないだけでなく、逃げてきた人の中で手を差し伸べた数が少ないことも意味しています。
必要な書類や求められる証拠が多すぎるなど、難民と認定する審査基準や手続きのハードルの高さに問題があると指摘する声もあります。
難民への寄付の主な使い道
難民への救済や支援を目的に寄付されたお金や物品は、海外だけでなく国内における活動にも活用されています。
それぞれの用途について紹介します。
海外での支援活動
海外での活動では、主に現地で救助を行っているスタッフや団体の支援および難民自身が使用する道具や生活用品の購入費として使用されます。
― 現地での活動費
― ビニールシート、毛布、筆記用具などの日用品を購入する代金
― 食料品の購入費用および配給費用
― 手洗い場、トイレ、学校の建設費用
― 地雷や不発弾の処理
国内での支援活動
国内でも難民のために懸命に活動を続けていらっしゃる団体やスタッフがいらっしゃいます。
― 災害地での救援活動、ボランティアスタッフの活動資金
― 災害地における炊き出しや施設の建設費
― 海外から日本へ逃れてきた難民の生活を支援する団体の生活費
難民は海外だけではなく、国内における災害から住む場所を失った方も含まれます。
災害地へ赴いて生活用具の支援を行ったり救援活動を行ったりする方たちにとって、支えになるのです。
難民を寄付で支援するには?
難民にとって少しでも助けになるよう寄付を始めたいと考えたら、信頼できる団体の公式サイトから寄付を申し込みましょう。
寄付ができるものとして、お金と物品それぞれの寄付の仕方について解説します。
お金を寄付する
初めに、自身が最も関心を抱いている難民問題を明確にしましょう。
そして助けてあげたいと思った難民への寄付を受け付けている団体を探します。
インターネットで「(関心のある難民問題) 寄付」で検索するとよいでしょう。
信頼できる団体であれば確実に公式サイトがあり、かつ活動実績を頻繁に公開しています。
サイトにて寄付における注意事項を読んだら寄付を申し込み、指定の場所へ振り込むかクレジットカードで送金します。
複数の支援団体に分割して寄付ができる寄付代行団体もあるため、自分の目的や思いを明確にしつつ、寄付先を決めましょう。
たとえば
「難民を支援したいが、具体的な寄付先は定まっていないため、プロに任せて適切な場所へ送ってもらう」
と考えたならば、寄付の代行団体がおすすめです。
一方で
「~の国の問題に関心があり、心を痛めている。この国への支援を積極的に行っている団体や、現地の人を助けたい」
と考えたならば、特定の難民問題に取り組んでいる団体へ寄付しましょう。
また寄付先によっては税金の控除が受けられる場合もあるため、特典を頼りに団体を探す方法もおすすめです。
不用品を寄付する
寄付ができるものはお金だけではなく、自宅にねむる不用品も対象です。
まだ新品同様であるにもかかわらず、処分するのはもったいないとお考えのものはありませんか?
不用品の寄付を積極的に受け付けている団体もあるため、処分するよりも難民問題の解決に役立ててほしいと考えた方は、ぜひ寄付をしましょう。
寄付した物品の使い道は2通りあります。
物品をそのまま難民がいる現地へ送って使用してもらうことと、物品をフリーマーケットなどで販売して得た利益を難民の支援団体または現地へ送金することです。
物品の用途や活動実績については、興味のある団体の公式サイトを確認しましょう。
難民の子どもたちを支援する「いいことシップ ― ECO to SHIP ―」とは?
一般社団法人いいことファームが運営する「いいことシップ ― ECO to SHIP ―」では、みなさまのご自宅にある不用品を回収して、国内・海外の子どもたちを支援する活動を行っています。
難民問題の解決や支援に取り組む団体への寄付も行っており、活動実績や寄付金額の内訳についてもすべて公開しております。
「いいことシップ ― ECO to SHIP ―」について
「いいことシップ ― ECO to SHIP ―」は、「不用品の寄付で子ども達を支援」をモットーに掲げ、国内外で貧困や迫害などで苦しんでいる子ども達の支援を目的として設立されました。
不用品の寄付を受け付けている団体の中で、寄付金の明細書や内訳についてすべてを公開している唯一の団体で、2024年1月時点で寄付金額が総額で2000万円を突破しました。
個人のサポーター様をはじめ、多くの企業様からもご寄付をいただき、寄付の輪が広がっています。
下記より、ぜひ私たちの活動実績についてご覧ください。
活動報告]
自宅にねむっている不用品の送り方
お送りいただける物品の種類は多岐にわたり、子ども用の衣類やおもちゃから、食器やスポーツ用品に家電製品など、汚損が激しくないものであればほとんどの物をお送りいただけます。
フリーマーケットに出品できるかどうか?を判断基準にしていただけるとわかりやすいでしょう。
お送りいただける物品と、お断りさせていただく物品については、ぜひ下記よりご覧ください。
送ることができるもの
不用品を箱に詰めて、下記2種類のうち、どちらかの方法でお送りください。
― 全国に4カ所ある集荷センターへ発送 ※お手数ですが送料のご負担をお願い致します。
― 全国に4カ所ある集荷センターへお持ち込み ※送料等は発生しませんが、事前に持ち込みのご予約をお願いします。
お送りいただける場合は、送料のみのご負担となります。
またお持ち込みいただける際は、あらかじめご予約いただいたうえでお越しください。
その際に発生する送料や手数料等はございません。
集荷センターの住所は、下記よりご覧ください。
サービスの流れ
主な寄付先とご寄付いただいた不用品の使い道
ご寄付いただいた物品は、国内外で再販したり寄付したりすることで、費用を捻出します。
そしてご寄付いただいた物品は段ボール1箱につき100円を、支援している団体へお送りします。
寄付したい団体をご自身で選んでいただくことも可能ですので、下記より団体一覧をご覧ください。
選べる寄付先
まとめ
現在深刻化している難民問題の概要や課題について解説しました。
日本は島国であり日本語という独自の言葉を話すため、難民支援に対する意識が薄いとの評価を世界から受けてきました。
しかし昨今では寄付や支援に対するハードルが下がってきているため、寄付やボランティア活動などの活動を始める人が増えつつあります。
寄付によって難民の人たちを救いたいと思ったら、ぜひ実践しましょう。
「いいことシップ ― ECO to SHIP ―」は、不用品の寄付を積極的に受け付けており、難民の子どもをはじめとした国内外の子ども達を支援するために活動しております。
自宅にねむっている不用品を寄付してみませんか?
【公式サイト】「いいことシップ ― ECO to SHIP ―」
いいことシップについて
不用品を段ボールに入れてお近くの集荷センターに送るだけ。
届いたお品物を販売して現金を捻出し、子ども達を支援する各種団体へ寄付いたします。
不用品の寄付で、寄付の実績を公表している唯一の団体です。
サービスについてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。
お問い合わせ